2011年 10月 15日
悪人 |
保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。加害者と被害者、それぞれの家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は逃げ続けるのか?そして、悪人とはいったい誰なのか。
先日観たDVDでの登場人物の心情が知りたくて今度は小説を読んだ。
原作が先か映像が先か・・・とはいつも悩む所ではあるけれど・・・。
どちらにせよ、この作品は原作を読む事をお勧めする。
残念ながら映像だけでは汲み取れなかった登場人物達の内に秘めた
細やかな感情や置かれていた環境等納得する事が出来た。
そうすると映画の出演者達がそれぞれを見事に演じている事がよくわかる。
逃亡する犯人と恋人が中心になるけど、登場人物全てが主人公な気がする。
裁判員裁判制度が始まって、私達にもいつか人を裁かねばならない時が
やってくるかもしれない。
本当に難しいと思う。
結末にはないが、このままではきっと主人公は死刑相当の刑になるのでは?と思う。
積み重ねてきた人生や環境や本当の心の内なんて・・・・
言葉にしない数々の事はどこまで人に伝わるのだろう。
優しさって何だろう?
悪人ってどういう人なんだろう?
読み応えのある作品でした。
by suuko3077
| 2011-10-15 16:11
| 本