2009年 05月 31日
生きる |
洗濯物を干す時に見上げる空が好きです。
今朝はとびきりの青空で鼻歌でも出てきそう♪
こんな話がある。
太陽の光は同じように皆に降り注ぐ。
ある人は朝日を浴びて「ああ、気持ちのいい朝だ。今日も頑張ろう」と思う。
けれど、例えば泥棒なら「もう、明るくなってしまった。早く隠れなければ」と思う。
物事はその人の行動や感じ方によって全然変わったものになるのです。
生きる
谷川俊太郎
生きているということ いま生きているということ
それはのどがかわくということ 木漏れ日がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること あなたと手をつなぐこと
(中略)
生きているということ いま生きているということ
鳥ははばたくということ 海はとどろくということ
かたつむりははうということ 人は愛するということ
あなたの手のぬくみ いのちということ
全文は→こちら
この本は「mixi」の谷川俊太郎コミュニティから詩「生きる」に皆の「生きる」をつなげて
大きな詩にしませんか・・・の呼びかけに13000以上の人が参加していったものが
書籍化された物でご存知の方も多い事でしょう。
私がこの本を買ったのが昨年の秋でした。
クレヨンの先がまるくなること
好きな人の名前を ひなたぼっこしてるのらねこにそっとうちあけること
流れる涙が あなたのためだということ
泣きながらでも歩いていくこと
多くの人の死を見送るということ いつか見送られるその日まで
色んな人の色んな「生きる」が綴られていました。
その時の私の思いついた「生きる」は「家族の為に食事を作る事」でした。
あたりまえの事じゃ~ん・・・
・・・な~んてつまらない人間なんだろう・・・
その時の私にはそう思えたのでした。
食事に文句ばかりつけるクロさん。
食べたり食べなかったり自分勝手な娘達。
私のイライラはピークに達していました。
自分の生き方、考え方がしっかり綴られたこの本。
それに比べて生活に追われ、小さな事にイライラしている自分が
とてもつまらない人間に思えたのです。
夢に向かって進んでいる人。
好きな事をちゃんと楽しんでいる人。
駄目な自分をちゃんと認められる人。
自分の生き方をちゃんと考えている人。
自分以外の誰もが羨ましく、誰もが素晴らしく思えていたのです。
あれから、事あるごとに「生きる」の答えを探していました。
でも、今日洗濯物を干しながらふっと気がついた。
ここから見る空が好き。
台所の窓から見る朝日が好き。
ロイの散歩の時に見る夕陽が好き。
我が家の多すぎる窓を片っ端から開けて吹き抜ける風が好き。
私の幸せはこの家の中にあるんだなって。
あいかわらず、とり立てて自慢出来る事もやりたい事もないけれど
大好きな場所で泣いたり、笑ったり、怒ったり・・・
落ち込んだり、立ち直ったり
なるべく穏やかに・・・
あたりまえの毎日に感謝しながら・・・
時には無謀な夢を夢みたりして
そんな風に暮らしていく・・・
そして見上げた空が綺麗だなと感じられること
それが私の「生きる」
ちょっと自分を認められるようになったのかもしれません。
by suuko3077
| 2009-05-31 23:27
| 本