2011年 08月 17日
むかし、むかし・・・ |
珍しくクロさんが絵画展に行きたいと言う。
クロさんが子供の頃、桜橋はまだ無く渡し舟が通り、京橋は瀬戸内海航路の
船着場だったそうだ。
その頃の船や京橋の様子を書いたスケッチ展があると言うのだ。
行く道中、懐かしい話を色々聞いた。
いつも川で遊んでいたクロさん達は船の名前はもちろん
波の具合でどの船かわかった程だったらしい。
クロさんはまだ小さくて船まで泳ぎ着く事はできなかったけれど
お兄さんや大きい子供達は旅客船まで泳ぎ着いてデッキまで上がって行ったそうだ。
無事泳ぎ着くと船上の客が拍手をしてくれたと言う。
そのうち船員に追い払われるようになったらしいけど・・・。
クロさんは夏休みの宿題の写生は必ずあのあたりを通る船を描いて
毎年、賞状を貰っていたらしい。
ところが、1回だけ貰えなかった年がある。
せっかく描いた絵が風に飛ばされて繋がれていた山羊の所へ行ったのだ。
そして、山羊さんが食べちゃった・・・^^;
それは大泣きしたのを覚えてるのだそうだ。
なんかのどかな時代だったね。
そして絵画展では懐かしい船や風景。
道中クロさんが話していた名前の船が並んでいた。
そして、船をよじのぼったり、デッキブラシを持った船員に追いかけられる
悪ガキ達の絵も描かれていて、しばしタイムトリップしていたクロさんだった。
京橋界隈は私にとっては青春の思い出がぎっしり詰まった場所である。
その頃には船着場の面影はどこにもなかった。
by suuko3077
| 2011-08-17 13:00
| おでかけ